コロナ感染を疑われて10日間自宅療養の上PCR検査を2回させられた話《後編》
- 2020.09.30
- 雑記
こんにちは。Ashです。
このブログの内容は、
コロナ感染を疑われて10日間自宅療養を余儀なくされた上、なかなか受けられないと噂のPCR検査を二回も受けさせられるという貴重な経験をした話の後編です。
前編以上に地味な療養日記ですが、
PCR検査を受けた後はどんな展開が待っているのか、コロナ感染の疑いをかけられるとどのような生活を送ることになるのか、
体調に不安を抱えている人やそのご家族の方にちょびっとでも参考になったら良いな〜という思いで、体験談をここに記しています。
9月13日:タヒに始めるメンタル
PCR検査は、病院から検査機関に検体を提出して結果連絡を待つことになるため、結果はどんなに早くても翌日以降です。
CT撮影後のお医者様のテンションから、これはもう完全にアウトだろうな……と心の準備をするばかりでした。
PCR検査を受けたからには、自由に外出もできません。
週明けも出勤できない事を職場に伝えなければ。休日だから繋がらないのではと思いつつダメ元で電話をしてみたところ、普通に上司が出て震えました。
PCR検査を受けた事を伝えると「受けられたんだ!!?」という反応。
やはりまだ世間的にはPCR検査はそうそう受けられないという認識なんだなあ……と再確認しました。
また、発熱外来で処方された薬を各食前後に飲みます。
お医者様からは、「うちではアビガンとか強い薬は出せないけれど、肺炎に使われる抗生剤と咳止めの薬、漢方を出します」と言われており、下記のような処方になりました。
- アジスロマイシン(コロナの軽〜中等症向けに試用されている抗生剤のひとつだとニュース番組で見ました。クソデカ錠剤)
- デキストロメトルファン臭化水素酸塩錠(咳止めの薬。飲み込むのにしくじるとめちゃくちゃ苦い)
- ツムラ麻杏甘石湯エキス顆粒(食前に飲む咳止めの漢方。ものすごく不味い。食後だったら心が折れていた)
子どもの頃から薬を飲むのが下手で、小さい錠剤じゃないと飲めない>< とナメた事を言い続けながら大人になった私ですが、それを抜きにしても漢方が本当に不味い。
なぜ科学が進歩してなお薬はこんなに不味いのか。
コーラかハンバーガーの味にして千空ちゃん。。。
しかし、薬のおかげかはたまたピークを超えたのか、幸いにして発熱や咳などの目立った症状は前日から落ち着いていました。
肺の容量が半分になったような感覚も少し改善して、肺の使用可能容量60〜70%といった体感でした。
ただ、先日のようにまた突然悪化するのではと思うとあまり動く気になれず、ひたすらスマホでコロナについて調べるばかり。
陽性になった時、宿泊療養はできるのか、するとしたらどの辺りまで連れていかれるのか、どんな準備が必要なのか、費用はどうなるのか、自治体の支援や給付はあるのか……気になる事が多すぎて調べずにはいられない。
その過程で、居住している自治体のコロナ感染者の報道発表資料に、感染者の年代から家族構成、直近の勤務状況などかなり細かい情報まで記載されている事を知り、こんな細かいことまでおっぴろげられなきゃいけないの……??? と暗澹とした気持ちになりました。
そして、そんな私の傍らでここ数日ずっと食事や買出しなどの世話をしてくれていた相方の顔にも疲れの色が見え始めており、夜中には突然大声で「$☆♭#▲ OK!! %△#?◆ OK!!!」と謎の指差し確認のようなクソデカ寝言を叫び出し私を戦慄させるなどしていました。
互いにストレスが溜まり始めており、軽く口論などもしてしまって、かなり精神的に負荷のかかる一日でした。
9月14日:上げて落とされるやつ
メンタルくっしゃくしゃなまま迎えた月曜日の朝。もちろん仕事はお休みです。
体感の肺の使用可能容量はやはり60〜70%くらい。
その後は平熱が続いており、だるさも無くなっていたのですが、相変わらず暇さえあればコロナについて調べてしまい何もできません。
と、10時過ぎ頃に電話を受信。発熱外来で診察してもらったお医者様からでした。
「検査結果の連絡が先ほどきました。結果は陰性でした」
「エッ、陰性ですか??」
9割方クロだろうと覚悟をしていたため、驚いた声を出してしまいました。
お医者様も心なしか意外そうな声色です。
「検査は陰性でしたが、肺炎の様子を見なければならないので、今後の治療の流れについては医師達で相談してあらためてご連絡します」
とのことで電話は切れました。
いかにもコロナっぽいとまで言われていたため、お医者様も複数人で意見交換したりして慎重な対応をしていくということなのでしょうか。
思いのほか早く良い知らせが来たため、ヨカッターーー!!! と浮かれポンチに。
ひとまずの検査結果を相方や職場や友人達に連絡してまわりました。
が、午後3時前頃になって再度かかってきたお医者様からの電話でまた突き落とされます。
「やはりCTの画像を見るとコロナウイルスの疑いが強く……
PCR検査の精度も100%では無く、陽性なのに陰性が出る《偽陰性》というのもあるので……
お手数なんですが、もう一度検査を受ける事をおすすめします」
エエエェーーーーーーーーーーーーーーーーーー😇😇😇😇😇
命令形ではなくても、まだまだアンノウンな点がたくさんある感染症にかかっている可能性が捨て切れない状態で嫌ですなんて言えません。
結局、翌日あらためてPCR検査を受けることになりました。
一体いつになったら、どんな状態になったら普通の生活に戻れるのか、まったく見通しが立たない日々。
これ、今週丸々出勤できないまま四連休に突入するのでは? と悟ると、だいぶメンタルがもちゃもちゃになってまいりました。
この時、身体は動かせるのに外出できないため、せめてこのくらいはとマスクをして手指を消毒しながら洗濯のみ家事をしていました。
が、この日曇天で洗濯物が乾ききらなかったのを、洗濯も完璧にできないなんて今の自分はなんて無能なんだ……と御天道様の機嫌までをも自分の責任にし始める精神状態に。
こりゃいかんぞと急ぎ相方に使い捨てのビニール手袋を買ってきてもらい、「細心の注意を払うので家事をさせてほしい」と震え声で懇願し炊事も始めました。
あまりよろしくないことかもしれませんが、このおかげで今後だいぶ精神衛生が保たれることになります。
9月15日:病院に唾吐きに行くだけ
この日は朝からPCR検査リベンジのために病院へ。
まだ公共交通機関は使えません。タクシーを配車します。
……が、やはり電話が繋がらない。(午前は配車が混むのでしょうか?)
仕方がないのでまた歩いて駅前へ向かいました。
この日も、体感の肺の使用可能容量はやはり60〜70%くらい。
それでも初めて病院に向かった時よりは呼吸が幾分楽に感じ、普通に歩くことができました。
歩くペースは少々ゆっくりめだったかもしれません。道中、邪魔そうに人に後ろからぶつかられました。
苛立ちよりも先に、(今の人伝染ったりしてないかな……)と心配になってしまいました。
緊急事態宣言が出ていた頃、誰もがみんな必死に他者を避けて歩いていた感があったのですが、今はもうそれが全然なくなっていますよね。
人混みで難しい場合もあると思いますが、やっぱり人との接触はできるだけ注意した方が良いように思います。
PCR検査のために病院に向かおうとしている人間が致し方なくその辺歩いてますからね。
病院に到着し、前と同じように外から一度電話をかけます。
ほどなくして看護師さんが迎えにきてくださり、もうこの日は診察室にも入らずに、いきなり病院裏の軒下のパイプ椅子に案内されました。
「唾液検査で陰性だったから今度は咽頭でやってみましょうか!」と鼻に棒を挿入されゴリゴリ抽送されやしないかと内心怯えていたのですが、看護師さんが見覚えのある試験管を持ってこられたので安心しました。
穏やかな空の下、涼しくなったなあ……と季節の移り変わりを感じながら、試験管に唾液を吐きます。
間もなく戻ってこられた看護師さんに、
「本当に唾液出すの上手ですね〜〜!! いやもう全然出ない人もいるんですよ〜!!!」とまたも褒めちぎられました。
私は唾液を出すのが上手なフレンズらしいです。すっごーい!!
この日は本当に唾を吐くだけで一日の用が済んでしまいました。
せっかくなのでこの頃やっていた家事や、衛生等々気をつけていたことを書きます。
- とにかく換気。一日中換気。
- 家事はすべて手洗い&消毒ジェルの上マスク装備で。場合によっては除菌スプレーを自分の身体に向けて噴射。
- 床掃除はクイックルワイパー。掃除機はゴミを一箇所に固めて一瞬だけ。
- 炊事は使い捨て手袋装備。髪はくくったり三角巾装備。工程の複雑な料理を避け、加熱料理のみ作る。
- 風呂・トイレや自分が長く居座った場所に除菌スプレーを撒く。
- 一日二回くらい、除菌シートで戸棚や冷蔵庫やレンジの取っ手、ドアノブ、ヘアブラシやドライヤーなどの共有の道具を拭いて回る。
- 自分の衣服は洗濯カゴに入れず、洗濯ネットを部屋に持ち込んでまとめ、洗濯する直前に持ち出す。
- バスタオル、手拭き用タオル、クッションは共有しないように自分用をキープして部屋に持ち込む。
- 燃えるゴミをまとめる作業は自分がする。
- 入浴は自分が後。
これらの行動に意味がどれほどあったのかは正直わかりません。
感染拡大防止というよりも、やれる精一杯をやることで安心感を得て、精神状態を安定させているという意味合いの方が大きかった気がします。
9月16〜17日:結果マダー?? ×4
この頃、体感の肺の使用可能容量は70〜80%くらい。
何かしらのアレで破損してしまったコンピューターのファイルや空き容量が、時間をかけてじわじわ修復されていくみたいだと感じていました。
体調はもうほぼ普通なため、半ば専業主婦のような一日を送ります。
相方を見送った後、布団を干し、洗濯、洗い物……と家事をしていると、電話が鳴りました。
病院からか!? と思って出ると、職場からでした。
「PCR検査を受けた人が出ると、接触者を特定して休ませた上、直近の行動を上に報告しなくてはならなくて……先週の行動を詳しく教えてもらえませんか?」
エッ、今更……??
職場のことは気になっていましたが、私は週末にはPCR検査を受けたことをすでに連絡しており、今日になってのこの連絡は寝耳に水という感じでした。
休ませなきゃいけないって、いつからいつまで? その間のお給料はどうなるんだろう?
陽性が出なくても、その人たちも病院送りになって検査を受けさせられるの?
自分がPCR検査を受けたことを、誰に伝えられるんだろう? 職場中に広まってしまうのでは?
一気に不安と罪悪感に襲われて、思わず「本当に申し訳ありません……」と謝ると、職場の人もめちゃめちゃ申し訳なさそうに
「いやいや、もうこんなの、いつ誰がかかったっておかしくないし仕方ない状況だと思うんですけど、どうしても決まりでこうしなきゃいけなくて……」
と話していました。
今まで、コロナに感染した芸能人が謝罪のコメントを出しているのをニュースで見るたびに、謝ることではなくない? と思っていましたが、当事者になったら謝らずにいるほうが難しいと思います。
陽性が確定したわけじゃないのに、すでに何人もの人間に影響が出てしまっている。少なくとも私は、これに動じずにいられるほど心臓に毛は生い茂っていません。
結局、決まりに従って職場内での行動や一緒に昼食をとったメンバー、通勤・退勤時の行動などを報告しました。
発症前の週末・平日ともに特別どこかに外出も寄り道もしていなかったため、デイリーの行動パターンくらいしかお話できることがなかったです。
PCR検査の結果がいつ出るかは検査後2〜3日と言われており、はっきりとはわからなかったため、病院から連絡を受けたらすぐに連絡すると各方面に伝えていたのですが、この日4回くらい結果を確認する言葉をかけられて割とパァンしました。
いつ出るかはっきりとはわからん言うとるやないかい!!
私が連絡してない時点でお察ししてくれ!!!
そりゃ気になるし早く結果が知りたいのはわかるよ申し訳ねえ!! 申し訳ねえよ!!!
うちがどんだけ申し訳ない気持ちでいると思っとんの!!!?!?
というか一番結果を気にして待ってるのうちだからな!?!?!?!?
こんな時の自分のストレス逃しの定番は、一日携帯の電源を切るか人気の少ない公園などに散歩に出ることだったのですが、今それをやると最悪「30代女性、PCR検査の結果待ち期間に連絡を断ち外出」という見出しになってしまうため、絶対にできません。
少しだけ部屋で暴れました。
一体自分はいつになったら外に出て良いのかが気になって、コロナ陽性者の入院後の退院基準などを調べました。
1)発熱等の症状が出現してから10日間が経過し、かつ、発熱などの症状が軽快してから、72時間が経過すれば、PCR等検査を経ずに退院が可能です。
2)また、10日間が経過していない場合でも、症状が軽快して24時間後にPCR等検査を実施(1回目)し、陰性が確認されたら、1回目の検体採取後24時間後に再度PCR等検査を行い(2回目)、2回連続で陰性が確認された場合にも退院が可能です。
現在はこのようになっているようです。(厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&Aより)
これに則ると、私は遅くとも19日土曜日からは普段通りの生活をして良いのかな……と、発症から10日の日付を指折り数えていました。
結局、この日は病院からの連絡はなく、電話がかかってきたのは翌日17日、洗濯機を回そうと洗濯物をネットに分けている時でした。
「二度目の検査結果も陰性でした!」
ダブル陰性ッシャオラアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!
「肺炎の様子は見た方が良いので、明日もう一度CTを撮りましょう。
検査ばかりになってしまうんですが、希望するなら血液検査もできます。
何かの感染症に感染していれば、血液検査の数値も影響が出るのでそれでわかります。どうされますか?」
正直、採血は大の苦手なのですが、久しく血液検査もできていなかったのでこうなったらもう隅々まで診てもらいましょう。
血液検査もお願いすることにして、翌日の夕方にもう一度病院に行くことになりました。
9月18日:医療関係者の方々に多大なる感謝を
翌日15時50分、病院の前に到着。三度目ともなると距離感もわかってちょうど良い時間に到着できるようになりました。
いつもの場所でいつも通り電話をかけると、いつもの看護師さんが迎えに来てくださいます。
「先に検査着に着替えちゃいましょっか!」と診察室に通されるなり検査着を渡されました。
先にCT検査をするのだなと着替えて心の準備をしていると、「じゃあ先に採血しますね!」と注射器を持った看護師さん入室。
検査のテンポ感に心の準備が追いつかない待って待って。
採血が本当に苦手な私、身を強張らせながら右腕を差し出そうとしていると、看護師さんが準備をしながらフランクな感じで話しかけてこられます。
「どっちが採りやすいとかってあります?」
「どっちも採りにくいって言われます……」
「プレッシャーやめてwwww どれどれちょっと見せて……え、うわ、本当に(血管が)見えない……」
私の腕は、かつてベテランの看護師さんを召喚させたり、別の注射針を持ってこさせたり、「血が上ってこない……」と看護師さんを困惑させたことのある程度の採血難易度です。
この腕と私の様子を見て、「これは多分横になった方がいいやつ;;;」と言われたため、診察室の寝台に横になりました。
が、
「アッ! 血管が逃げたッ!! ア、アア〜〜〜〜〜ごめん!! ほんとごめん!!!;;;;」
つい先日ねとらぼの記事でこれとまったく同じような状況の漫画↓を見ていたため、思わず「ン”フッwwフヒヒッwww」と気持ち悪い笑い方をしてしまいました。
血管が細い人にありがちなことを描きました。
採血や点滴の際には看護師さんを困らせがちです。すみません。
でも採血や点滴が一回で決まらない人って、けっこういるんじゃないでしょうか?どうですか?🤔💉#コミックエッセイ #エッセイ漫画 #漫画が読めるハッシュタグ #刺入 #体験談 pic.twitter.com/JBInxGKv36— 田辺ヒカリ (@hikari_tanabe) September 6, 2020
気になったので、「血管が逃げるってどういうことなんですか?」と尋ねると、「外から見えているよりも深いところに目当ての血管があったために血管を掬ってこられなかった……」というような説明をされました。
水中の物を拾おうとした時に、思ったより深い場所にあって手が届かないアレと似たような感じなんでしょうか。
そして左腕を見てもらうと、外側のあたりに比較的採りやすい採血スポットがあったらしく、二発目はすんなり成功しました。
ただでさえ大変なコロナ禍での医療なのに、手間をかけさせてごめんなさい看護師さん……
面倒臭い腕なのにとても綺麗に採血してくださって有難うございました。
(採血後たびたびエグめのアザができるのが、今回何も痕が残りませんでした)
採血の後は二度目のCT検査へ。
今回も、検査室までは勝手口からシートを敷き詰められた専用廊下ルート、CTの寝台も全面シートカバーでした。
医療関係者の方々、本当に本当に大変なお仕事されていると思います。
CT撮影後、血液検査の結果が出るのに少し時間がかかるらしく、診察室でしばし待機。
寝台に腰掛けて、鞄に入れっぱなしになっていた読みかけの罪と罰 上巻を読んでいると、主治医の先生とは別のお医者様が入ってこられました。
「血液検査の結果は何も問題なかったです! CTも、前と比べるととても綺麗になってますよ」
肺のCT画像を見せてもらうと、前回との差が歴然でした。
正直、健康な状態の肺の画像をよく知らなかったため、前回のCT画像を見ても「このうっすらした靄みたいな白カビみたいなんが肺炎の影……?」とピンと来ていなかったのですが、今回と見比べると全然違います。劇的ビフォーアフター。
今回の画像には素人目にも靄のようなものはほとんどなく、両方の肺の内側は全体黒々と写っていました。
前回と今回のCT画像の肺炎の白い靄の面積を見比べると、私の日々感じていた肺の使用可能容量の改善は割と正確だったのでは?? という感じがします。
そして、最終的にお医者様は下記のように説明してくださいました。
- 二度のPCR検査で陰性が出たので、現状、コロナという診断にはならない。診断名は「ウイルス性肺炎」。
- ただ、たまたま唾液中にウイルスが出なかった可能性もあり、絶対にコロナじゃないとも言えない。ぶっちゃけめっちゃ怪しい。けれど、肺炎の特定はとても難しい。
- 発熱した先週中は、発熱前も含めて外にウイルスを放出していた可能性がある。
- 症状は改善しており、発症から10日経っているため、今外にウイルスが出ていることはまずない。
- 四連休明けからの出勤も問題なし。
長期の療養で諸々心配なことがあったため、お願いするとその場で診断書を書いてくださいました。
コロナ感染疑いのために9日から今日18日まで出勤が困難だった旨を証明してもらう意図で、【8日火曜日に発症、新型コロナ感染の疑いがありPCR検査を実施し陰性。このまま経過良好であれば、週明け23日から出勤に問題なし】といった風に備考を書いていただけました。
今回の肺炎がコロナであってもそうでなくても、一体どこで感染したのかがどうしても気になり、
「どこかで感染した人に接触して、何かしらの肺炎を起こすウイルスをもらってしまったんでしょうか?」
と質問すると、先生がウイルスのお話をしてくださいました。
- ウイルスは人間がいる限りどこにでもいくらでもいる。
- 人間は大半のウイルスに勝てている。感染してもせいぜいちょっと熱とか鼻水が出るくらい。いわゆる風邪。
- コロナが問題なのは、その症状の幅が無症状から死に至るまでととても広い点。
- 肺炎も、必ずしも「肺炎を起こすウイルス」というものだけから起こるものではない。
やはり、具体的にどこで何のウイルスをもらって肺炎になった! と簡単に特定できるようなものでは無いようです。
素人が面倒な質問をしてしまって申し訳ないな、と思いましたが、お医者様は急かすような感じもなく、「他に気になることや心配なことはありませんか?」とゆっくり話を聞いてくださいました。
きっと毎日何人もの診察で大変な中、こんな風に不安を感じている患者さん一人一人と話をされているんだろうな、と感じました。
追加の処方もなく診療は終わり、診察室を出て帰りのタクシーを呼ぼうとしていると、
「あれ? 今タクシー呼ぶところ?」
ちょうど退勤時間だったらしく、私服姿になった先ほどの看護師さんがおられました。
完全防備の姿しか見ていなかったたため、ずっとお世話になっていたのに一瞬わかりませんでした。
「ちょっと待っててね、タクシー呼んできてあげるよ!」
もう退勤時間を過ぎて外に出てきたはずなのに、なんとまた病院に戻ってタクシーを呼んでくださいました。
本当に最後の最後まであたたかい対応で、ちょっと泣きそうになりました。
某総合病院の皆様、本当にありがとうございました。今度グーグルでめっちゃ良い評価書きます。。。
後日談
コロナ感染やその疑惑をかけられることについて、体調の他に不安なのがその後の生活だと思います。
これを書いている9月28日現在、私もまだ現在進行形で「その後」の只中にいる感じなのですが、その後や現状について少し書きます。
費用について
いきなり生々しいアレですが、自己負担分は普通に発生しました。
計三回行った病院の費用は、後日の振込支払いとなりました。
PCR検査は、今回は医師の判断で行われたため、国費で賄われ無料でした。
その他の診察、CT検査、血液検査やそれらに係る諸々の費用が3割負担の請求となり、計12,000円余り。
それに加えてタクシー代三往復分がおよそ10,000円かかりました。
懐にはなかなかの痛手のため、ワンチャンどげんかならんかと探ってみたのですが、コロナ陽性ではなく入院もしていないため国費負担はやはりPCR検査のみ、医療保険も入院前提、居住の自治体にもこれ以上の支援はなさそうでした。無念。
もしもPCR検査で陽性が出たら、おそらく話が変わってきます。
陰性の場合でも、自治体によっては何かしらの支援や助成がある可能性もあるため、もしも似たような境遇の方がこれを読んでおられたら、一度お住まいの市区町村に問い合わせてみるのが良いかと思います。
そして、盲点だったのですが……電話代が爆発しました\(^o^)/
普段知人友人への連絡はほとんどLINEやTwitterで、通話はせいぜい月数回程度だったのでかけ放題のようなプランを契約していなかったのです。
その他にも除菌シートや除菌スプレー、使い捨て手袋など安くは無い衛生用品を複数買い足したため、関連費をすべて合計すると30,000円以上はぶっとんでます。つらい。
仕事について
正直、仕事そのものよりも、誰かに伝染させていないかと、人からどんな反応をされるかの方が心配でした。
特別の接触があった方には、もうどんな顔で会えば良いかわからない気持ちで、復帰当日は会った瞬間に平謝りです。
幸い良い人たちばかりで、体調を心配してくださり変わらず接してもらえました。
そして本当に幸運なことに、私以外は誰も体調を崩していないようでした。
普段はマスクをしており、仕切りや消毒液などの対策アイテムも揃っていましたが、昼食時の会話はゼロではないし、書類やパソコンを通して間接的に接触が起きていてもおかしくなかったので、これは本当に運が良かったのだと思っています。
休み明けに周囲に遅れをとってしまったり変に気を遣われたりして仕事を減らされたら嫌だな……とも心配していたのですが、これも杞憂に終わり休む前と変わらず仕事はドカドカ積み上げられています。ヨカッタネ!!
後々聞いたところ、私が二度目のPCR検査の結果を待っている頃、特別の接触のあった方のみ一日ほど自宅待機という名の有給扱いになったらしく、皆棚ボタ休暇を喜んでいたそうです。よかった……のか……??
療養中の欠勤の扱いは現在進行形で諸々確認中・手続き中です。
ここは職場の休暇制度によるのだと思いますが、少しの体調不良や違和感でも安心して大事をとれる世の中であれと願ってやみません。。。
体調について
その後、体調はすっかり元通りになっています。
元々アレルギー性鼻炎持ちで、特に季節の変わり目は鼻がズルズルだったり日頃から痰がからんだりしていたのですが、なぜかそれも落ち着きました。良薬口に苦しというアレなのか。
肺の体感使用可能容量が6、7割くらいの時期が長く続いていたので、一時はずっとこのままだったらどうしよう、思いっきり歌えなくなるかも……と後遺症を心配していましたが、今はそれもなくなりました。
今ではリハビリのつもりで家事やらお風呂やらの間にいつもより賑やかめに歌っています。
その他
病院で診断書を頼んだのは仕事の関係以外にも理由がありました。
実は、体調を崩す直前に一ヶ月分の通勤定期を購入してしまっていたのです。
およそ2万円弱の定期を、約半月使わないままロスしたことになります。懐もキツいですが、それ以上に精神的にキます。
診断書を持って最寄駅の窓口に行き事情を説明すると、駅員さんがとても丁寧に対応してくださり、コロナに係る払い戻し条件をいくつも確認してくださいました。
「検査で陽性が出て入院する」「保健所から自宅待機命令を出される」「他の感染者の濃厚接触者になる」などの条件にいずれも合致していなかったため、私自身無理があるかもしれない……と思っていた節がありましたが、なんと本部の方まで確認を入れてくださり、無事払い戻ししていただけました。
JR東日本さん本当にありがとうございました。
コロナが無くても引きこもりの出不精でなかなか通勤以外の利用が発生しませんが、また絶対旅行や帰省でお金を落とします。
まとめ
長々と書きましたが、ぶっちゃけ遠くない未来に自分は絶対コロナに感染するだろうと前々から思っていました。(今回陽性は出ませんでしたが)
あるいはもうかかっていて、無症状のまま治っているかもしれないとも思っていました。
そう思う根拠は日々のドチャクソな通勤ラッシュなのですが、こういう風に思っている人、私以外にもたくさんいるのではないでしょうか。
なんだかもう、防ぎようがないな!!! というのが正直な心象です。
マスク、手洗いをし、密な場所をできるだけ避けて、多数の人と会うような予定を入れなくてもこうなったので、本当に遮断しようと思ったら、家から一歩も出ない、外の物に何も触らない、自分の顔にも触らない、もう息止める、みたいなだいぶ無茶な感じになるな~~と思ってしまいます。
私が伝えたいのは、
体温計の数字より自分の違和感を信じろ。
大袈裟でいい。慎重すぎていい。不安な気持ちを無視しない。
体力つけろ。寝ろ。抵抗力を落とすな。寝ろ。いいから寝ろ。
気をつけていても、もうかかるときはかかるので、気に病んでも仕方がない!!!!!
という感じです。
私の場合は、そもそもが軽症で持病もなかったこと、発熱外来に比較的早めにかかれたこと、すぐにCT検査が受けられたこと、職場のコロナに対する体制がしっかりめだったことがおそらく幸運でした。
持病のある方や、近隣に発熱外来やCTの整った病院がない場合もあると思われるので、おかしいと思ったら早めに動いても大袈裟ではないと思います。
発熱を丸四日間耐えなくても、一般相談窓口なら比較的気軽にお話しできますし、今は帰国者・接触者向けの窓口も必ずしも条件に合致しなくてもお電話できますと書かれています。
不安は我慢せず、しかるべきところに相談しましょう。
繋がらないかも、繋がったところで相手にしてもらえないかも、と思うかもしれませんが、とりあえず行動に出てみる、で良いと思います。
何かしら行動するだけで不安が紛れる場合もありますし、何より急激に悪化したらもう動けなくなるので……
そんなこんなで、今回のしんどさを個人的にこれまで罹った記憶のある病たちと比べると、
ノロウイルス>>>今回の正体不明X肺炎>>>越えられない壁>>>インフルエンザ
という感じだと職場の人に話したら、皆ノロウイルス未経験でビビりました。嘘でしょ私もう二度も罹ってるよ……?????
コロナは、もっとウイルスのことが解明されて、より精度の高い検査方法やワクチンが完成すれば、インフルのように「予防接種もワクチンもあるから大丈夫」くらいの気持ちで生活が送れるのではないかな……と個人的に感じています。
一方で、素人がこんなことほざいている間にも、医療関係者の方々は本当に大変な状況の中、患者さんが安心できるようにとても頑張っておられることも身をもって知りました。
コロナのことを抜きにしても、季節の変わり目だったり、悲しいニュースが多かったりで、何かと体調を崩しやすい時分だと思います。
どうか皆さまもご自愛ください。
少しずつでも生活が安心できる穏やかなものになりますように。
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