”歌詞”の価値について考える
- 2019.05.06
- 音楽のいろいろ
こんにちは。Ashです。
GW、皆さんはいかがお過ごしでしたか?
私は幸運にもたっぷり10連休にありつけましたが、想像以上に秒で終わってしまい、今白目を剥きながら何か連休中の体験の中にブログのネタがないかと思案している次第です。
そんな私、GWの前半に二子玉川に行っておりました。
主たる目的はもちろんお洒落なショッピングモールでお買い物…ではなく、川べりの散策と自然観察です。
川辺にレジャーシートを広げて、デパ地下で買ったお弁当をいただきました。
手前の欲望に正直な感じのお弁当が私のです。肉と海老!!
シロツメクサを毟ったり水辺に魚影を探したり、近くで開催されていたフリマをぶらつくなどして、その後二子玉川の蔦屋家電を冷やかしに行きました。
特別目当ての買い物もなく、蔦屋家電のハイカラな陳列をぼんやりと眺めていたのですが、とあるスピーカーに耳を…というより目を奪われてしまいました。
Lyric Speaker Canvas
なんだこれは…
正方形のディスプレイの上に、再生されている音楽の歌詞が表示されています。
それもただ単に表示されるのではなく、音楽のテンポや調子に合わせてさながらPVのように抑揚をつけて歌詞が流れていく。
思わず丸々一曲分くらい眺めていたら、「それ面白いですよね〜」と店員さんに話しかけられました。長々と正面を陣取って申し訳ない。
店員さんとの会話はあまり得意ではないのですが、しかしスピーカーがとても興味深いのでもう少しお話を聞いてみることに。
お話ししてくれた、この歌詞表示の仕組みについての説明を要約すると、
- スピーカーがサーバーにアクセスし、そこにアップされている240万曲以上の楽曲の歌詞データを取得することで歌詞表示が可能。
- AIの分析で曲調や歌詞の表現する感情を判断、その結果によって歌詞表示の表現パターンも変わってくる。
- 連続して楽曲が再生されている場合は、前に再生された楽曲も含めて分析されるため、歌詞表示の表現パターンは固定ではない。
実際に、その時再生されていたエレカシの「今宵の月のように」をユーミンの「やさしさに包まれたなら」に変更すると、歌詞の表示がはっきりしたフォントの生き生きとしたパターンから水面に揺れるような緩やかなパターンに切り替わりました。
思わず宇宙ネコ顔になります。
歌詞の表示にかける半端ない熱意が伝わってきますが、今日日歌物の音楽に関してそこまで歌詞を重視して聴いている人ってどのくらいいるのだろう…
個人的には、”歌”の価値の少なくとも半分、下手したら7割くらいは詞にあると考えています。
が、細々ながら自作曲を発表し始めてからの10年余り、その価値観はむしろ少数派だと思い知る場面が何度もあったと感じていました。
音楽を聴く際の歌詞表示のニーズって、最近高まってるんですかね…?
思わず、およそ一般の買い物客らしくない本音の疑問がこぼれました。
「ニーズはあると思いますよ〜。歌詞表示機能付のプレーヤーもありますし、最近だとSpotifyって音楽を流しながら歌詞を表示するアプリもありますし」
そうそうスポティファイ。
最近相方がスマホから音楽を流している時、見慣れない画面が表示されていたのでこれはなんぞ?と尋ねたらそれを使っていたのでした。
ヒプマイを流しているそばから下から上に歌詞が流れていて、なるほどカラオケの練習に良さそうなアプリがあるんだな〜と思ったのを覚えています。
店員さん自身も、CDを購入するとまず歌詞カードをじっくり見てから音楽を再生し、再生しながらも度々歌詞カードを取り出しては眺めるタイプだそう。(わかります、私もそのタイプです)
その歌詞カード取り出しの手間が省ける点がひとつのメリットで、また歌詞の表示パターンが流動的なので動画視聴と同じように映像として楽しめるという点が魅力のようです。
ちなみに、今後リリースされる新曲などはデータベースに随時登録されるのですか?と尋ねると、
「新曲の追加はもちろん、そのほかにもデータベース未登録の楽曲は登録申請を出すことで優先的に追加されるんですよ〜」
とのこと。
かつての某カラオケの追加配信のシステムのようだな〜と思いましたが、歌詞データの追加自体は投稿というかたちで自由にできるようですね。
登録楽曲はこちらでご確認ください(https://petitlyrics.com/)。※非同期歌詞は、シンプルにスクロールする表現となります。
自身の楽曲の歌詞がこのスピーカーで表現されたらどんな風になるのかな〜と妄想せずにはいられませんでした。
同時に、頑張って歌詞考えても大半の人は楽曲のリズムやアレンジ重視で歌詞なぞ意識してくれていない…というのはちょっと見くびった考え方なのかもしれない、と考え直すきっかけになりました。
楽曲ページへの歌詞掲載は当分予定していなかったのですが、現在鋭意作業中です。
その作業にあたって、ポップアップ表示との殴り合いの話をまた別途記したい次第……
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